2013年11月12日火曜日
おすすめの仏仏辞典Dictionnaire du français
すばらしいフランス語の辞典とめぐりあってしまいました。
最近、またフランス語熱がぶりかえし、通勤電車の中や、寝る前などに、よくフランス語を読むようになったため、そろそろ辞書を新調しようかなあと思っていた矢先に、出会いました。
ジュンク堂のフランス語コーナーで、見つけました。
最初に見たとき、私がフランス語の独学を始めたころにはなかった新しい辞典だな、と思って、手に取ったのですが、はしがきを読んで、えっ、こんなの出てたの、と驚きました。
ひっくり返してみると、2011年4月1日初版発行、とあり、しばらくフランス語から離れていた私が、どうりで知らなかったはずです。
もう、その場で、購入を決めました。
でも、なぜ、私がこの新しい仏和辞典をすぐに気に入ったかというと、それには、実は、理由があります。
それは、はしがきを読んで、この仏和辞典が、私の大のお気に入りの仏仏辞典を、日本人向けにアレンジしたものである、ということが分かったからです。
というのも、大学受験生のころ、ロングマンやオックスフォードの英英辞典を使うようになってから、英語の力が飛躍的に向上した、という感覚がありました。
そこで、フランス語も、独学を初めて2年か3年目くらいからは、なるべく仏仏辞典を使うようにしていました。
ところが、最初のうちは、私のフランス語力では、仏仏辞典は、難しくてなかなか使いこなせませんでした。
ちなみに、当時使っていた仏仏辞典は、これです。
ところが、東京駅にあるオアゾに入っている丸善の洋書売り場で見つけた、ロベール・クレの仏仏辞典は、そんな私にも、すんなり使えたのです。
なぜ、この仏仏辞典だけが、そんなに使いやすかったかというと、それは、この仏仏辞典が、フランス語を外国語として学ぶ学習者のために編纂されたものだったからです。
つまり、フランス人のためのネイティブ用の仏仏辞典ではなく、フランス語を学ぶ外国人のための学習用の仏仏辞典だったのです。
フランス語を外国語として学ぶ学習者のため、という基本方針が、すみずみまで行きわたっているので、当然、フランス語を学ぶ外国人である私にも、とても使いやすかったわけです。
おそらく、ロングマンやオックスフォードの学習者用の英英辞典をお使いになったことがある方は、その感覚がすぐお分かりになるかと思いますが、同じ英英辞典でも、ネイティブが使う英英辞典はなんだかピンとこないけれど、学習者用の英英辞典だと、ピンとくる。
あの感覚です。
私が、英英や仏仏が好きなのは、その単語の本質がつかみやすいからです。
2013年5月9日木曜日
おすすめの仏仏辞典
私がもし、仏仏辞典をおすすめするとしたら、まちがいなく、Dictionnaire du français(LE ROBERT et CLE INTERNATIONAL) をおすすめします。
出会い
東京駅のオアゾに入っている丸善の洋書売り場で、この仏仏辞典に一目ぼれして以来、仏仏辞典は、これ以外はまったく使わなくなってしまいました。
たしか、その当時、8千円くらいして、ちょっと高かったので、書棚の前で、ずいぶん長いこと、迷った思い出があります。
それだけ迷ったのは、値段もさることながら、すでにその時点で、仏仏辞典は何冊か持っていて、どれも本棚で眠ったままでしたので、また無駄になるのではないか、と恐れたのです。
しかし、はしがきのフランス語を丹念に読み、裏表紙の説明もすべて読み、いくつかの単語を実際に調べて、その上で、明らかに、これまでの仏仏辞典とはちがう、という手ごたえがあったので、購入を決断したのでした。
以来、それまで持っていた仏仏辞典は、いっさい使わなくなってしまいました。
では、この仏仏辞典は、他のと、何がそんなにちがったのでしょうか?
フランス語を外国として学ぶ学習者のための仏仏辞典
それは、まず、この仏仏辞典が、フランス語を外国語として学ぶ学習者のために作られた辞書であるという点に、最大の特徴があります。
この最大の特徴は、はしがきの冒頭でも謳われていますし、裏表紙にも、「この辞書は、フランス語を母国語としないあなたのために特別に作られたものなのですよ」という呼びかけがあって、心をくすぐられます。
Le français nest pas votre langue maternelle.
Ce dictionnaire vous est spécialement desitiné.
つまり、フランス人が日常用いるための、ネイティブ向けの仏仏辞典ではなく、フランス語を学ぶ外国人が用いるための、学習者用の仏仏辞典である、ということです。
これは、仏仏辞典を選ぶ際においては、とても重要な視点です。
たとえば、私の最近の経験でも、ふだん洋書を読むのに愛用しているキンドル(Kindle)ですが、もともとデフォルトで入っている The New Oxford American Dictionary(NOAD)というネイティブ向けの英英辞典は、どうも意味がピンとこず、使いこなせませんでした。
キンドルは、もともとアメリカで普及し、アメリカ人が使っていたものなので、標準装備されている辞書も、とうぜんネイティブ向けの辞書だったのです。
ところが、Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionary という学習者向けの英英辞典に変更してからは、すんなり理解できるようになりました。
このあたりの詳細は、こちらの記事をどうぞ。
いずれにせよ、Dictionnaire du français が使いやすいのは、根本的には、それが、フランス語学習者向けに特化された仏仏辞典だからです。
説明や例文に使われているフランス語がやさしい
私が、この仏仏辞典を愛用する理由はいくつかありますが、大きな理由は、次の2点です。
ひとつめの理由は、説明や例文に用いられているフランス語がとてもシンプルで分かりやすい、という点です。
そもそも、私がそれまでの仏仏辞典を単なる書棚の飾りにしてきたもっとも大きな原因は、説明や例文に用いられている単語の意味が分からなかったり、構文が複雑で文意が取れなかったりすることでした。
いくら仏仏辞典を使った方が力がつく、と思ってがんばって仏仏辞典を使おうとしても、やはり、説明や例文じたいが難しいと、どうしてもいつのまにか使わなくなってしまいます。
その点、この仏仏辞典で使われるフランス語は、単語のレベルも構文も、非常に平易で、そこで使われているフランス語が分からないということが、めったにありません。
まれにあったとしても、それは知っておくべき重要単語なので、覚えようという気にさせられます。
使われているフランス語が平易であること、それが、この仏仏辞典を私が長年愛用しているひとつめの理由です。
単語の本質がつかみやすい
ふたつめの理由は、その単語の本質がつかみやすい、という点です。
どういうことかというと、仏和辞典に見られるような、その単語に相当する語句による単なる置き換えのような説明ではない、ということです。
たとえば、
「amour」を調べたとすると、ごく普通の仏和辞典なら、「愛、愛情、恋心」という単なる置き換えで終わります。
ところが、仏仏辞典だと、「誰かに対する強い親しみの感情や、誰かに性的に惹きつけられること」というように、その単語がもつ基本的な意味を定義にまでさかのぼって説明してくれるのです。
そのため、その単語の本質が、頭にすっと入りやすいのです。
おそらく、この感覚は、ロングマンやオックスフォードの、ネイティブ向けの英英ではなく、学習者用の英英を使ったことのある方なら、すぐに共感していただけるものではないかと思います。
さらに、Dictionnaire du français の場合は、そういった単語の語義の説明だけでなく、例文もとてもよいのです。
どういうことかというと、まず、例文は省略されたりせず、一文がまるごと書かれています。
しかも、その例文は、平易であるだけでなく、その単語の本質を一発ですとんと納得させてくれる、本当にいい例文が挙げられているのです。
語義の説明を読んだあとに、例文を読むと、なるほど、とつい大きくうなずいてしまうほどです。
学習者向けの仏仏辞典を用いる本来的な意味
ところで、先ほどひとつめに挙げた、説明や例文に用いられているフランス語がやさしい、という理由は、私にとっては、実は、仏仏辞典を使うのを阻害する要因にはならない、という消極的な意味しかもっていません。
それだけの理由なら、わざわざフランス語で書かれた仏仏辞典を用いたりせず、日本語で書かれた仏和辞典を用いればすむことです。
では、なぜそもそも、わざわざ仏仏辞典を使うかというと、ひとつには、フランス語脳を壊さずに済む、という点があります。
フランス語のペーパーバックを読んでいて、フランス語をフランス語のまま理解するというフランス語脳の状態になっているのに、そこで、仏和辞典を引いて、日本語が入ってしまうと、せっかく出来上がったフランス語脳状態が壊れてしまう、という感覚があります。
これが、すごく惜しいのです。
その点、仏仏辞典だと、ペーパーバックと行ったり来たりしても、フランス語脳状態は、いささかも損なわれません。むしろ、加速される感じすらします。
しかし、やはり、私が、Dictionnaire du français をずっと使い続ける最大の理由は、仏英辞典では味わえない、その単語のもつ本質的な意味をとらえやすい、という先ほどの2つめの点にあると思います。
2013年5月7日火曜日
フランス語⇔英語のフラッシュカード
フラッシュカードは、並べ替えて、高速・大量に反復することができるので、短期間に多くの単語を記憶するのに、とても適しています。
残念ながら、フランス語⇔日本語のものはまだないようですが、フランス語⇔英語のフラッシュカードが、いくつか出ています。
① 記憶しやすい
やはり覚えやすさは、抜群のようです。多くの方が、推奨しています。
② 1,000語と多い
市販されている同種のものの中では、最多の部類に入るようです。
同じ値段で50枚しかないものもある、というレビューもありました。
③ カテゴリー分けされている
形容詞・副詞・動詞・体・食べ物・飲み物・スポーツ・娯楽・勉強・家族・天気・時間・旅行・挨拶・色・服・数字など。
④ カラータグがついている
カードの上部に、カテゴリーごとのカラータグがついていて、それにより、たとえば、色について覚えたい場合は、色だけを集中的に覚えることができて便利なようです。
⑤ 通し番号がついている
カードには、1~1,000の通し番号が入っており、それにより、元の順番に戻すことができるようです。箱を開けたときに、カードをばらまいてしまって、苦労したけれど、元に戻せたという人のレビューもありました。
他方で、マイナス点として挙がっているのは、次の3点に集約されています。
① 発音記号がない
これがあれば☆5つにするというレビューがありましたが、まったく同感です。私もそうでしたが、学びたてのころは、発音記号がないと苦しいので、ぜひつけてほしかったです。
② 例文・類義語・文法など、解説がない
写真を見ると、たしかに、表には facil 、裏には easy と書かれているごくシンプルなつくりですが、暗記メインのツールなので、個人的には解説はなくていいような気がします。ただ、発音記号はほしかった。
③ 紙が薄い
☆2つをつけている人は、この点を最も気にされているようです。
さて、もっとも重要なのは、どんな単語が収録されているか、という点ですが、先ほどの fasil と easy のサンプルでも分かるように、ごく基本的なものに限られているようです。
実際に、レビューを見ても、4歳の子供にやらせた、とか、お子さんにプレゼントした、あるいは、第二外国語としてフランス語を勉強している、という大学生のコメントがあります。
いずれにせよ、ここに収録されている1,000語というのは、フランス語の初学者が最初に覚える、ごくごく基本的な重要単語であると考えていいようです。
さて、以上のことから、この French Vocabulary Flash Cards は、次の3点を満たす方には、たいへん便利なツールだと思います。
①仏検5級・4級レベルの1,000単語を、
②とにかく短期間で集中的に暗記したい。
③発音記号をカードに書き込む手間を惜しまない。
なお、日本のアマゾンで手に入るフランス語⇔英語のフラッシュカードは、この他にもいくつかあるようです。
2013年4月12日金曜日
『L'Étranger(異邦人)』の朗読CD
先ごろ、ずいぶん久しぶりに、L'Étranger(異邦人)の朗読CDを、聞きました。
というのも、周期的にぶりかえす、いつものフランス語熱がまた再発して、何となくフランス語が恋しくなったからです。
といって、フランス語のペーパーバックを読むほど、元気はない。
なにか、もっとこう気軽に、フランス語の響きを楽しめないかなあ、と思って、ごそごそ本棚を探しているうちに、ふと目に留まったのが、 L'Étranger の朗読CDだったのです。
L'Étranger は、フランスのノーベル文学賞作家アルベール・カミュの代表作のひとつで、もともと日本でもたいへん人気が高い作品ですが、
文学作品にしては、フランス語がわりあい平易なので、私もフランス語の独学を始めて、たしか3年目くらいで、辞書なしで、最後まで読み通せて、感激して記事を書いた記憶があります。
以来、L'Étranger は、定期的にフランス語が恋しくなる私が、もっともくり返し読んできたフランス語のペーパーバックでした。
ところで、
この L'Étranger(異邦人)のCDは、他ならぬ、アルベール・カミュ自身が朗読しているところが、最大の魅力です。
何年も前、東京駅にあるオアゾ内の丸善の洋書売り場で初めて見かけて、カミュ好き・異邦人好きの私は、いちもにもなく購入したのでした。
当時は、フランス語の聴き取りの教材にでもなれば、という感覚でいましたが、今では、すっかり、フランス語の響きが恋しくなったとき用のBGMになってしまいました。
フランス語は聴きたいけれど、ニュースではちょっと騒がしい、というような晩に、アルベール・カミュの低音ヴォイスが奏でるフランス語の響きは、他に代えがたいものがあります。
フランス語を勉強して、よかったなあ、と心から思える瞬間です。
2013年4月11日木曜日
サッカー選手によるフランス語の学習法
フランス語の学習法に関する、とても興味深い本を見つけました。
それは、学者さんの書かれた本ではなく、意外なことに、海外で活躍するサッカー選手が書かれたものです。
紹介記事によると、彼は、海外メディアのインタビューを英語でこなすだけでなく、フランス語も含め、7か国語が話せるそうです。
しかも、彼は、もともと英語は大の苦手で、まったくゼロからのスタートだったとのことです。
その本は、彼が、どうやって、英語をはじめ、フランス語など7か国語が話せるようになったのか、が書かれた本のようです。
さっそく興味を持って、アマゾンで調べてみましたが、なか見!検索で、目次を読んだだけでも、ちょっと心が沸き立ちました。
思ったのは、なにか一つの分野で極めた人というのは、ものごとの考え方、生き方がちがうんだな、ということです。
その考え方、生き方が正しければ、サッカーであれ、語学であれ、成功するのだ、と強く思わされました。
逆にいうと、私のように、何年やってもフランス語が上達しない者には、学習法うんぬんではなく、物事の考え方、生き方じたいに、根本的な問題があるのだろうと、反省させられました。
それにしても、なんて爽やかな青年なのでしょう。
本当に「英語を話したい」キミへ
目次
はじめに
言葉を話せることでより生活が楽しくなる
INTRODUCTION
僕は英語ができなかった
英才教育には縁がなかった
宿題と試験勉強が大嫌いで、飽きっぽかった
6年間やっても、全然しゃべれなかった
それでも、諦められなかった
CHAPTER① TRY
色々な学習法にトライ、試行錯誤の日々
基礎の参考書からトライ
単語力のパワーアップにトライ
英会話学校にトライ
海外旅行にトライ
とにかくしゃべることにトライ
英語の曲を聴くこと、歌詞の翻訳にトライ
英語の本は必ず朗読!にトライ
イタリア語にもトライ
これが一番大事! モチベーションの持続にトライ
トライした結果、何が見えたのか
CHAPTER② ATTACK
英語をわかり始め、よりステップアップへ
失敗を恐れず、話しかける勇気をもつことへのアタック
生活の中でボキャブラリーを増やすアタック
日常を授業に変えるアタック
会話のテンポを速くするアタック
自分の言葉としてしゃべるアタック
言葉の力を自信に変えるアタック
アタックした結果、何が見えたのか
CHAPTER③ CHALLENGE
海外移籍。英語力もアップ、多言語もマスターへ
海外チームへの移籍にチャレンジ
失敗を楽しむチャレンジ
立ち止まらずに、どんどんしゃべっていくチャレンジ
広く深く、多言語を並行してレベルアップしていくチャレンジ
人を巻き込んでのコミュニケーションにチャレンジ
文化をより深く理解し合うことにチャレンジ
視野をより広く持ち、可能性を広げるチャレンジ
幸せの尺度は自分が決める
未知の世界に恐れず羽ばたくチャレンジ
チャレンジをした結果、何が見えたのか
おわりに
語学を通して新たな世界と出逢う
本当に「英語を話したい」キミへ
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